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内部力補償型マグネット IBマグネット |
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(1981年)。従来、永久磁石を簡単に引き剥せるようにする機構としては図1(a)のようなマグネットベースに使用されている機構や図1(b)のような電磁石で一時的に磁力を弱める機構などがあった。しかし、これらはいずれも磁力を変える際にかなりのエネルギを必要としていた。それに対し、提案するIBマグネットは永久磁石を原理的にゼロのエネルギで引き剥すことの出来るまったく新しい吸着装置である。
IBマグネットの構成を図2(a)に示す。図2(a)のバネは図2(b)のように磁石の間隙xのどの位置においても上向きでしかもその絶対値が下向きの磁気吸着力と常に一致するように特性を合わせている。なお、このようなバネの非線型特性は、図3のような作動間隙をずらした複数の板バネで近似することで実現している。IBマグネットは、このように構成されるため、磁石の上下動には磁気吸着力とバネ力がバランスし何のエネルギを必要としない。ところがこのとき、フレームが鉄板へ押される力は最大値からゼロまで変動する。なぜなら、磁石が鉄板に接している状態ではフレームは板バネで鉄板に強力に押し付けられ、磁石が十分上に上がるとその押し付け力がゼロになるためである。この効果でIBマグネットは簡単に弾き剥せる。
この効果は以下のように解釈できる。永久磁石は単体では、鉄板に吸着すると持っていた磁気ポテンシャルエネルギを熱として放出してしまう。そのため引き剥すにはそれと同等のエネルギを必要とする。IBマグネットはこのとき散逸してしまうエネルギをバネの歪みエネルギとして保存でき簡単な引き剥し動作を可能にしているのである。
写真1,2はIBマグネットによる歩行器。1200Nの吸着力をレバー操作で簡単に切り替えられる。写真3はIBマグネットを6台使用した歩行型壁面吸着移動ロボット。
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Fig.1 Permanent magnet adhering and release mechanism
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Photo.1 IB magnet
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Fig.2 The basic principle of the IB magnet
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Fig.3 A method of configuring a non-linear spring
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Photo.2 Wall climbing motion using four IB magnets
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Photo.3 Wall climbing robot with six legs that utilize IB magnets
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References:
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- 広瀬茂男, 今里峰久, 梅谷陽二 : 磁気吸着移動ロボットのための吸着ユニットの開発, 第2回知能移動ロボットシンポジウム講演論文集, pp.39-45 (1984)
- 広瀬茂男, 今里峰久、工藤良昭, 梅谷陽二 : 内部力補償型磁気吸着ユニット, 日本ロボット学会誌 ,3, 1, pp.10-19 (1985)
- 広瀬茂男 : 壁面移動ロボット用吸着機構の開発, ロボット (日本産業用ロボット工業会編), 54, pp.53-57 (1986)
- Shigeo Hirose, Minehisa Imazato, Yoshiaki Kudo, Yoji Umetani; Internally-Balanced Magnetic Unit, Advanced Robotics ,3, 1, pp.225-242 (1986)
- Shigeo Hirose; Wall Climbing Vehicle Using Internally Balanced Magnetic Unit, Proc. 6th RoMaSy Symp. , Cracow, Poland ,, , pp.1-8 (1986)
- 鈴木真崇,広瀬茂男:”内部力補償型磁気吸着ユニットのための補償力調整機構”,第25回日本ロボット学会学術講演会,1K31,(2007)
- 鈴木真崇,鶴清,広瀬茂男:”内部力補償型磁気吸着ユニットのための非線形スプリングと機構の設計”,日本ロボット学会誌,vol.27,no.4,pp.92-101 (2009)
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