|
(1980年)。原子炉を安全に稼働させるには定期的な検査(In-Service Inspection)が必要である。これを目的とし図1のような、原子炉内蒸気ドラムの周辺部の検査を行う2種類のロボットを開発した。
写真1は上昇管と蒸気ドラムの溶接部の健全性をUT(超音波探傷器)で検査するロボットであるGRIPEDE。従来一つの配管部の検査を自動的に行う検査器はあったが、隣の配管を検査するための移動は作業者が飛び込んで設置換えすることによっていた。ところがこれでは放射能の被爆の低下の効果は小さい。GRIPEDEは、原子炉「ふげん」の場合上昇管28本が4列に450mm間隔で非常に精度良く配置されていることに注目し、配管を図2のように梯子のように利用する考え方を導入し、それにより配管間の自由な移動性を獲得している。移動体は図2のように4自由度。質量は12kg。1サイクルタイムは50sec。実用化2号機も動燃で試作された。
写真2は蒸気ドラムの外壁を永久磁石で吸着しながら移動するロボットであるMAGPEDE。移動原理は図3のように1対の永久磁石A、Bを十分減速し強力な推力を出せるアクチュエータで上下運動させ、この上下運動と同期して壁面と並行にスライドさせる運動を繰り返す一種の2足歩行動作を利用するものである。図4はその構造。質量18kg、片方の永久磁石で3400Nの吸着力を生成でき写真2のように人間を吊しても走行可能であった。これらを利用することにより、図5の様に蒸気ドラムを検査して回る一群のISIロボットシステムを構成しようとする構想を提案している。
|