(2001年〜)1995年に開発された完全自立型索状能動体ACM-R1は、無線により推進速度・方向・くねりの大きさを操縦でき、およそ30 分の自立推進が可能となるだけでなく、移動速度も従来の2倍以上となり、なだらかな走行面を移動するほふく運動において高い運動性能を示した。駆動軸として新たにピッチ軸廻りの自由度を付加することで、3次元的で多様な機能を実現する機械モデルの開発が進み、2000年には、3次元型索状能動体ACM-R2が開発された(写真.1)。その後さらに小型・軽量化を進め、より3次元運動に適した対称性を持つモデルとしてACM-R3が開発された(写真.2)。
ACM-R3は1節あたり1自由度を有するユニットを直交させて直鎖状に接続することで全体を構築する。各ユニットは外殻構造のため軽量かつ高い剛性をもち、バッテリ・制御回路を有しているため1節単位での再構成が容易となっている(図.1)。また、サーボモータを適度に減速させることで、ほふく運動時の適度な移動速度を確保したまま高トルク出力を実現した(表.1)。最も特徴的な部位は、体幹全体を覆う着脱可能な大型受動車輪である。正面から見ると(図.2)すべての方向に受動車輪が接地できること、4方向に対して同じ接地条件を持つことが判る.このため,外界(障害物など)に対して従来にない滑らかな接地・接触を行うことができ,全方位に対してグライド推進を行うことが可能となる。
従来のほふく推進を実現したほか、自由曲線上での捻転動作が可能であることを実証し、ほふく推進中に捻転動作を加えることで平行移動も行える傾斜ほふく推進(図.3)を実現した。また、実際の蛇が行っている体幹の曲げピーク付近をそり上げて疾走するサイナスリフティング推進(図.4)と、捻転動作と組み合わせた推進も実現した.その天地逆姿勢で捻転動作を行うリフトローリング推進(図.5)、尺取り虫のような運動で前進するペダルウェーブ推進など、多様な推進方法を実現している。