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(2004年〜) 索状能動体は,その最大の特徴である細長い体を利用して,他のロボットにはできない作業を行うことができる.例えば,配管内などの狭隘な環境,災害現場などの障害物が多数存在する環境など,他のロボットでは進入出来ない環境における探索・点検作業は,索状能動体に最も期待される作業である.一方で,索状能動体の実用化に当たっては.解決しなければならない課題も多い.その一つが,決してロボットにとって優しいとは言えない作業環境の問題である.配管内や災害現場には水・埃が存在し,また災害現場では足場が不安定である.その環境下で活動するためには,ロボットは防塵・防水性能と耐衝撃性能を持つ必要がある.実用的索状能動体ACM-R4(Fig. 1)は,索状能動体の実用の可能性を検証するために開発されたロボットであり,防塵・防水性能など実用化のための機能を備えている.
ACM-R4は,関節ユニットを多数直列に接続することで構成される(Fig. 2).関節ユニットは1軸周りに屈曲を行う.また,隣合う関節は,回転軸が90度異なるよう接続される.この構成は先行開発機ACM-R3にも採用されており,一自由度のユニットだけをつなげて空間的な索状能動体を構成できる利点がある.また,ユニバーサルジョイントなど2軸のジョイントを利用する場合に比べて,可動範囲が大きくかつ高い剛性を有する関節を比較的容易に設計できる.さらに,関節の軸を使って大径車輪を装備できるので,凹凸環境で運動するロボットに適している.防水という観点からも,この構成ならば回転型シールを利用できる利点がある.
これ以外には,ACM-R4の特徴として,以下の3つが挙げられる.
(1)能動車輪
ACM-R4は,車輪駆動用のモータの搭載が可能である.通常,ヘビ型ロボットは関節の屈曲力を推進力に変換することができるため,車輪駆動用のモータは不必要であるが,この方式の推進を行うには多数の関節が必要であり,実環境での応用という観点からは最良とは必ずしも言えない.ACM-R4では,近い将来での実用を目指すという観点から,車輪を能動的に回転させる方式を採用している.
(2)防塵防水機能
ロボット全体を外殻構造とし,さらに関節と車輪の摺動部分には,ゴムシール(Vリング)を設けて水・埃の侵入を防いでいる.関節ユニットを用いた試験では,泥水中に水没した状態で3時間の連続動作を確認した(Fig. 3).
(3)過負荷防止装置
足場の不安定な作業環境では,ロボットが転倒する可能性がある.転倒すると,大きな力が関節にかかり,駆動系が破損する恐れがある.ACM-R4では,駆動系に過大な負荷がかかることを防ぐ安全装置として,ゴムのリング(Oリング)を用いた簡単なクラッチ機構を装備している.駆動系の最終出力段である内歯車にOリングを押し付け,その摩擦力で関節を駆動している(Fig. 4).
ACM-R4の諸元をTable. 1に示す.動作試験により,幅24cmの直角コーナーの通過,高さ40cmの障害物の踏破が可能であることを確認した(Fig. 5, Fig. 6).これにより,障害物の存在する狭隘環境での運動能力と,耐環境性を兼ね備えたヘビ型ロボットの可能性が示された.しかし,実際に運用するためには,自動的な地形適応などによって操縦者の負担を減らす研究や,カメラなどセンサー系の情報のみを用いた遠隔操作法の研究が必要である.

Fig.1 ACM-R4
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Fig.2 Structure
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Fig.3 Water-proofing
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Fig.4 Overload protection
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